革製品のお手入れ

「革」との永い付き合い

革製品は「一生もの」と言われるように永く使えるもの。しかし革の特性を知らずに扱っていると、変形、反り、ひび割れなどを起こす事も。かといって年中煩わしいお手入れが必要かというとそうでもありませんし、一般的に思われているほど「水」が大敵というわけでもありません。馬の鞍などアウトドア用品に多く使われているくらいですから。革の特性を知ってもらうことで、貴方の革製品が末永いパートナーになる一助になれば幸いです。


汚れ

汚れは・・・まずは予防が肝心。ヌメ革(特にナチュラル色)のアイテムは、使用する前にミンクオイルを軽く塗って陽のあたる場所に数日置いて”日焼け”させて下さい。ミンクオイルの薄い皮膜が出来ると同時にうっすらと色が付き、汚れにくく、汚れが目立ちにくくなります。当方の商品はミンクオイルを塗布した状態でお渡ししますので、そのままで数日日焼けさせて下さい。
それでも汚れてしまったら?通常の表面の汚れは、柔らかい消しゴムで落とせます。コーヒー等の水分汚れは染み込む前に濡れタオルで叩いて吸い取って下さい。消しゴムで落ちない汚れは、ぬるま湯で湿らせた布巾で優しく拭き取ってみてください。それでもダメなら薄めた低刺激石鹸(ベビーソープ?)またはサドルソープ(革用洗浄剤)を含ませた布巾で試してみてください。いずれの場合も、最初に目立たない場所で試してみてくださいね。また、水分を含ませた革は形を整えた状態で陰干しして下さい。
これらを試しても落ちない汚れ・シミでも革全体が自然に変色し目立たなくなりますし、多少の汚れ・ムラなら革という自然素材の味わいと考える事も出来ます。


水は大敵?いえ、一番の大敵は・・・

一般的に革の大敵は水・水分だと思われていますが、雨などで濡れてしまった場合・汚れを落とす為に濡らしてしまった場合でも、①型崩れを防ぐ②日光・ドライヤーを避け日陰干しする事で大きなトラブルは防げます。革の一番の敵は乾燥です。経年によってボタン等のパーツやステッチに傷みが出てくる事は仕方ありませんし修理が可能ですが、乾燥による革のヒビ、割れは修理不可能。革が乾燥してきたら、手にハンドクリームを塗るように、オイルやコンディショナーを塗ってあげて下さい。オススメはコロンブス社などの動物性の油脂が含まれているミンクオイル。革に潤いを与える効果と同時に防水効果もあり、汚れ防止になります。通常は軽く塗って数時間日陰に置いてください。乾燥がひどい場合は、たっぷり塗って一晩放置後、拭き取ってください。塗布の頻度ですが、通常は年に数度で十分ですが、年季の入ったもの等は使用環境・革の状態で判断して下さい。尚、必要以上に塗り過ぎると、革のハリが無くなったり、色が濃くなったりするのでご注意を。


<裏技>革を伸ばす?

何かのケースを買ったんだけど、ちょっとキツいなって場合。革の特性から言っても、使っているうちに必要な部分は伸びてくるのですが、すぐに伸ばしたい!って方は、下記の方法を試してみて下さい。スマホホルダーを例に御説明しましょう。
■まずは、伸ばしたい革の裏面(ザラザラした面・床面)に水分を含ませます。
濡れた布巾等を押し当てる程度で良いでしょう。
■革が濡れているうちに、スマホを押し込みます。この時、スマホを
ビニール袋(ラップ)で包むと大切なスマホを水分から保護できます。
■数時間~一晩、陰干しします。以上!
これはあくまでも裏技。濡らし過ぎて革の表面にシミが出来てしまったり、乾燥の際に型崩れしたりとリスクもありますので充分にご注意ください。

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